2023年6月2日(金) 19:00開演(18:15開場)
※18:30~プレトーク
東京藝術大学奏楽堂(大学構内)
全席指定 3,000円
※就学前のお子様の同伴・入場はできませんのでご了承ください。
チケット発売開始:2023年3月29日(水)~
藝大21 創造の杜 2023 The Museum of Creativity
藝大 現代音楽の夕べ
今回12回目となる「藝大現代音楽の夕べ」では、大学院レベルの成果として修士課程作曲専攻から2作品、教員作品として安良岡章夫教授の作品、計3曲のオーケストラ新作が初演されます。また、藝大作曲科、パリ国立高等音楽院を経て、半世紀以上に渡りヨーロッパの現代音楽の最前線で創作活動を行う篠原眞氏による《ソリチュード》(1961)を演奏します。 昨今、作曲科教育課程上に設定される演奏会で初演されるオーケストラ作品、作曲学生が注目され、例えば「創造の杜2021」初演の波立裕矢作品の芥川也寸志サントリー作曲賞受賞の他、冷水乃栄流も日本音楽コンクール入賞等高く評価されています。演奏藝術センター、音楽学部、藝大フィルハーモニア管弦楽団のご尽力によるものと深く感謝する次第です。 現在、作曲科では、一昨年、昨年の野平一郎、小鍛冶邦隆両教授の退任に続き、2024年度末の安良岡教授の退任も控え、世代交代を経て将来的な方向をいかに作り出すかが問われています。歴史性を引き受けつつ今日的な創作の基準を生成するアカデミーとしての大学から、音楽創造の多様性と可能性を広く内外に発信する「藝大現代音楽の夕べ」に、是非お越しいただければ幸いです。
折笠敏之(東京藝術大学音楽学部准教授・作曲科主任)
▊プログラム
プレトーク[18:30~] 安良岡章夫(東京藝術大学音楽学部作曲科教授)
演奏曲順が変更になりました(6月2日更新)
小島夏香 Natsuka KOJIMA 《2つの声》2つのクラリネットとオーケストラのための(2020~21 / 23 世界初演) Deux voix pour deux clarinettes et orchestre
クラリネット:小島奈々、林みのり Clarinet: Nana KOJIMA, Minori HAYASHI
篠原眞 Makoto SHINOHARA 《ソリチュード》オーケストラのための(1961) Solitude pour Orchestre
冷水乃栄流 Noel HIYAMIZU 《つまびく》箏とオーケストラのための(2022 世界初演) Tsumabiku for Koto and Orchestra
箏:森梓紗 Koto: Azusa MORI
安良岡章夫 Akio YASURAOKA 《ラッコルタ》オーケストラのための(2022~23 世界初演) Raccolta per Orchestra
管弦楽:藝大フィルハーモニア管弦楽団 The Geidai Philharmonia Orchestra, Tokyo
指揮:ジョルト・ナジ(東京藝術大学音楽学部特別招聘教授) Conductor: Zsolt NAGY
▊プロフィール
小島夏香 Natsuka KOJIMA 1998年京都府生まれ。京都市立京都堀川音楽高校、東京藝術大学音楽学部作曲科を経て同大学院音楽研究科修士課程修了。学部在学中に安宅賞、同声会賞を受賞。また、奏楽堂モーニング・コンサートにて《Vortex for Orchestra》が初演される。これまでに作曲を長谷川智子、平田あゆみ、安良岡章夫の各氏に師事。21世紀音楽の会会員。
冷水乃栄流 Noel HIYAMIZU 1997年和歌山県生まれ。東京藝術大学修士課程作曲専攻修了。これまでに作曲を森川隆之、鈴木純明の両氏に師事。第30回 芥川也寸志サントリー作曲賞最終候補/聴衆賞、第89回日本音楽コンクール作曲部門2位(オーケストラ)などを受賞。《十七絃と室内オーケストラのための「ナースログ」》で東京藝大Art Fes グランプリ受賞。2021年和歌山県橋本市文化奨励賞受賞、2022年和歌山県文化奨励賞受賞。ANAグループ『AirJapan』のBoarding Musicに作品が採用される。NHK「にっぽんの芸能」にて箏合奏曲《脆性ノスタルジア》が演奏されるなど、邦楽器を用いた作品が注目を集めている。
安良岡章夫 Akio YASURAOKA 1958年東京都生まれ。1984年東京藝術大学大学院修了、野田暉行、三善晃の両氏に師事。1980年第49回日本音楽コンクール第1位、1982年第5回日本交響楽振興財団作曲賞受賞。1985年若手演奏家、作曲家により「アール・レスピラン」を結成、以降代表として企画・運営にあたる。その一員として第12回中島健蔵音楽賞受賞。1999年「オーケストラ・プロジェクト’99」にて《ヴィオラとオーケストラのためのポリフォニア》を発表、平成11年度芸術祭優秀賞を受賞。多彩な作曲活動を続ける一方、指揮活動にも力を入れ、ISCM世界音楽の日々、日本音楽コンクール作曲部門本選会等にて多数の作品の初演を手掛ける。桐朋学園大学作曲科教授を経て、現在東京藝術大学音楽学部作曲科教授。これまでに理事(教育担当)、副学長を歴任。近作に、トリアングラムⅡ~トロンボーンと室内オーケストラのための(2017)、10スティックス~5人の打楽器奏者のための(2018)、横・竪~筝独奏のための(2018)、アリア・スコンポスタⅡ~クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのための(2020)、などがある。
篠原眞 Makoto SHINOHARA 1931年大阪府生まれ。東京藝術大学音楽学部作曲科で池内友次郎に、パリ国立高等音楽院で作曲と音楽哲学をオリヴィエ・メシアンに、ケルン音楽大学で作曲をベルント・アロイス・ツィンマーマンに、電子音楽をゴットフリート・ミヒャエル・ケーニヒに、ケルン市立音楽院でカールハインツ・シュトックハウゼンに師事。公的助成を得てフランス(パリ)、ドイツ(ミュンヘン、ケルン、ベルリン)、イタリア(ローマ)、アメリカ合衆国(ニューヨーク)、カナダ(モントリオール)、オランダ(ユトレヒト)等に滞在。マギル大学(モントリオール)客員教授(1978)。国際現代音楽祭(ISCM)「世界音楽の日々」の日本代表。作品は声、電子音楽、視覚的要素も含む和と洋楽器のためのソロ、室内アンサンブル、オーケストラに及ぶ。音楽之友社、全音楽譜出版社、ルデュック、ショット、メゥック、トレメディア、ブライトコップフ、リコルディ等より出版。CD『コゥオペレーション』『電子音楽の領域』(カメラータ・トウキョウ)『ソリチュード』(フォンテック)等。
※スケジュール・曲目・出演者等は都合により変更となる場合がありますので、ご了承ください
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